継続力をつけるには、どのような方法があるのでしょうか。「継続は力なり」といわれますが、何かを続けるということはとても大変で、キャリアアップにも影響を与える重要な部分です。
勉強や仕事、そして人間関係も同じく、継続力が不足して困ることは色々とありますよね。そこで今回は、挫折感を抱かないよう、継続力をつけるための方法を詳しくご紹介していきましょう。
継続できない人に共通することは?
なかなか継続できず、自分には無理だと諦めている人は世の中に多いでしょう。継続できないのは、次のような原因があることが考えられます。
目標が高すぎる
継続力をつけるには、自分に合った目標を考えることがまず必要です。継続力がない人は目標が高すぎることが原因で、なかなかゴールに近づけないことや、プレッシャーにやられてしまいモチベーションの維持が難しくなることがあります。
目標が高いと感じるのは、現実的ではないことがまず考えられるでしょう。不可能な目標を設定しても成果がみられず、継続するのも困難になってしまいます。
難易度が高い目標を持ったほうが、将来的に成功しやすいと考える場合もあります。しかしポジティブな結果を生むには、前向きな状態を維持できるかが条件なのです。
目標を達成できないと、継続できない自分が嫌になったり自信をなくしたりするデメリットもあり、仕事なら会社を辞めたくなるというケースも。
簡単にできることは目標ではありませんが、困難に感じた時にチャンスとして受け止められるレベルにすることが、目標設定において欠かせないポイントになるでしょう。
目標がいくつもある
継続力がない人に共通するのは、目標をたくさん持っていることです。目標が高いことは挫折しやすい原因で、更に複数の目標があるとエネルギーを集中させられず、とても疲れてしまうでしょう。
やりたいことがたくさんあるのはとても素晴らしいことですが、一度に手をつけず優先順位を考えることも必要です。また、それぞれの目標が将来どのようなメリットをもたらすのか、または目標を達成できなかった場合にどうなるのかなど、重要度を考えておくこともおすすめです。
一度に複数のタスクをこなすことは、ミスが増える原因にもなりますし、感情的に振り回されることもあります。目標も同じく、ひとつひとつ丁寧にクリアするためにも、頑張る順番を考えておくとよいでしょう。
自分に厳しくできない
継続力をつけるには、多少自分自身に厳しく接しなければいけないこともあります。嫌なことや辛いことに直面したらすぐに逃げてしまう…というのは、甘い考えがあるからかもしれません。
自分は特別だと思っていると、次第に厳しさがなくなり、やりたい放題になってしまいます。我慢しなくても許されるという環境で育った人は、余計に物事を継続するのが難しくなるでしょう。
また、自分に厳しくできない人は、嫌なことを後回しにする傾向があり、できれば好きなことだけやりたい思いがあります。そのため面倒なこと、大変なことは避けているので、必然的に目標を作っても達成できないでしょう。
仕事なら簡単なものから始め、嫌なことが山積みに残っているので余計にやりたくなくなります。大変だと思うと諦めが早くなり、周囲からもやる気がない人だと思われてしまいます。
言い訳しやすい
継続できない人は言い訳しやすいところがあり、自分が無能な人間に思われたり、悪者になったりしないよう常に注意を払っています。継続力はあくまでも自分のためですが、何かを達成できない場合の言い訳を、取り掛かる際にすでに考えていることもあります。
そのため前向きな意志がなく、些細なことで諦めてしまうのです。仕事の不備を指摘されたら他の人のせいにしたり、試験に落ちた時には体調不良のせいにしたり。周囲としては、そんな人を見ると不信感を抱いてしまうこともあるかもしれません。
モチベーションに頼りすぎる
何かを継続する時にはモチベーションが土台になりますので、常に高く維持することが必要です。しかしそれだけに頼っていると、次第に気分に左右されてしまい、継続が難しくなる場合もあるのです。
たとえばジムに通う日。モチベーションに頼りすぎると、「今日は何となく気分が乗らないから行かない…」となり、次第にそれが連続します。
モチベーションに左右されやすい人は、最終的なゴールよりも優先するものがありますので、継続力をつけるのは難しいでしょう。また、目標を憧れのように解釈しているので、達成するのではなく、近づくだけで満足することもあります。
感情的になりやすい人や周囲の雰囲気に流されやすい人は、モチベーションを一定に維持するのは難しいかもしれません。
結果がすぐに出ると思っている
継続力がない人は、結果がすぐに出ると思い込んでいるところがあり、なかなか結果が得られないと諦めてしまいます。そのような考え方だと、努力の方向性が違ってしまいますので、習慣化や継続ができず結果が出せなくなります。
ダイエットのように、毎日コツコツと努力して最終目標に達成することが重要。1日で痩せることはできませんが、継続が苦手な人は近道をしやすいので、結果が出ないと嫌になってしまうのです。
もちろん結果を出すことは大切ですが、場合によってはそれが全てとは限りません。継続の努力をしたほうが自分のためになることもありますし、自分がポジティブに解釈できる結果を生み出すことも大切なのでしょう。
現状維持バイアスがある
心理的な作用で、人間は未知の選択や変化に恐怖を感じ、現在の状況を維持しようとすることがあります。継続できない人にもこの「現状維持バイアス」があり、たとえ変化したほうが自分にメリットがあるとわかっていても、新たな行動を起こすことが難しくなります。
たとえば目標に向かって努力する時、最終的には新たな結果を手にすることが可能になりますが、それと同時に何かを失う不安を抱くこともあるでしょう。
現状を変えることで、今安定しているものをなくすという損失。それを回避するために、継続をやめてしまうという仕組みがあります。たとえば転職。
新しい職場に対する不安は、自分にとって慣れた職場という安定を失うことでしょう。そうすると、多少不満があっても現状維持の選択をするため、状況が好転しないこともあります。
継続力をつけるにはどうするべきか?
継続力をつけるにはどうすればいいか悩んでいる人や、自分はすぐに諦めてしまうので嫌になるなど、困っている人は多いでしょう。継続力がないと感じている人は、これから次のポイントを意識して挑戦していきましょう。
継続した経験をつくる
継続力をつけるには、継続した経験を増やすことが鍵となります。目標達成のために具体的な行動を起こして努力したことや、直面した課題を解決した経験がある人は、自然と継続しやすくなるといわれています。
継続の経験はどんなに小さなことでもよいので、まず過去を振り返りリストアップしてみましょう。資格取得や学生時代のアルバイトのエピソード、就活、趣味など、何でもよいのです。
そしてなぜそのことを続けたのか、理由を自分なりに深掘りしてみてください。途中で大変だった時になぜ諦めなかったか、その経験やプロセスを体験している人は、新たな目標達成においても有利になるでしょう。
既存の習慣に合わせる
継続力をつけるには、すでに習慣にしていることに合わせて続けることもコツです。たとえばエクササイズ。健康やダイエット目的で毎日やりたいと思っても、途中で挫折することはありますよね。
その場合、たとえば歯磨きの後にストレッチをやるという方法もあるでしょう。既存の習慣がすでにあるので、その流れに少しだけ追加したアクションを始めればよいのです。
全く違う時間帯、タイミングで継続することは困難に感じるでしょう。このため毎日自分がやっていること、または続けていることを思い出して、それに合わせて目標達成プランを組み込んでみてください。
ご褒美を用意する
継続力をつけるには、何かを達成した時に自分に与えてあげる「ご褒美」を決めておくこともおすすめです。たとえば仕事の大きなプロジェクトを成功させたら海外旅行に行くなど、普段からやりたいと思っていることをご褒美にしておくと、モチベーションになりやすいです。
ご褒美とは、達成感とセットになるもの。事前に決めておけばやる気を継続できますので、長い期間の継続なら短期と長期、それぞれでご褒美を考えておくこともコツになるでしょう。
自分へのご褒美は、幸福感や人生の豊かさにつながりますので、普段から小さなご褒美で自己肯定感を高めることもよいですね。
好きになれるものを選ぶ
継続力をつけるためには、まず練習として好きなことを選ぶのもよいでしょう。好きなことに対しては自然とモチベーションが湧いてきますし、多少苦労しても挫折しにくく、根本的にポジティブなイメージを持っているため、継続するシチュエーションでは有利になります。
たとえば映画が好きな人なら、習慣的に映画を観るといった継続。仕事や勉強とは違い、「楽しいから継続したい」という気持ちがありますので、自ら学んだり成長したりしたい意欲が土台にあります。
また、好きなことは時間を忘れて没頭できるので、嫌々やるよりも自然とスキルが向上することも考えられます。
動機を明確にする
継続力をつけるには、なぜやるのかという動機が明確でないと続けられません。挫折しやすい人はそこが弱点になっており、「こんなことをやっていても意味がない…」と言い訳をしてしまうのです。
未来をイメージしないと、継続して何かを達成することは難しいです。なぜ継続するのか、具体的な理由を考え、掘り下げた結果もイメージしましょう。
たとえばダイエットなら「素敵な洋服を着たいから」「もっと人の視線を集めて人気者になりたいから」など。ひとつの動機だけでなく、複数かつ多角的な動機があると、より継続力を身につけやすくなります。とくにキャリアアップなら、内発的な動機付けは必要といえます。
他人と比較しない
継続力をつけるには、他人と比較しないことや人の視線を意識しすぎないことも大切なポイントです。他人と比較すると、どうしても自分が周囲に追いついていない感が強まり、やる気にも悪影響に。
自分を誰かと比べることをやめると成長できなくなるともいわれますが、その場合は他人ではなく「過去の自分」を比較対象にしてみましょう。そうすれば成長したところがよくわかりますので、継続によるメリットや効果を実感しやすくなります。
劣等感を抱きやすい人は、とくに自分の進歩を実感しながら物事を楽しんでください。何が大切なのか、周囲の判断や評価ではなく、自分の価値観を明確にすることが大切です。
生活リズムを整える
継続のためには、生活リズムを整えることも重要です。継続の基本となる毎日の生活は、あらゆる目標達成においてよい訓練になるでしょう。
早寝早起き、決められた食事の時間、運動と休憩など、毎日少しずつでも続けられることをリストアップしたいですね。生活リズムを継続することで心身が慣れてくると、健康的な思考にもつながります。
継続はコツコツと努力することがポイントで、生活リズムも小さなところから始めていきましょう。たとえば寝る時間を少し早めるといった目標も、毎日続けることでよい変化を感じられるはずです。そんな生活リズムを継続すると、他にも達成したいものが出てくるのではないでしょうか。
記録する
何かをだらだらと続けても自分の進歩はわかりませんので、継続力をつけるには、些細なことでもよいのできちんと記録しましょう。記録することのメリットは、やったかやらなかったかを明確に判断できること。
そして記録した内容は視覚的な達成感になりますので、より継続の力につながります。気分的なものだけでなく、継続は自己肯定感を高めながら身につけることもおすすめです。
そのためには、自己理解を深めるためにも、続けられない時の原因や改善点を知ることも大切。日々の記録からは、進行状況だけでなく本当にやりたいことも見えてくるでしょう。
休憩も必要
継続力を維持するのはかなりエネルギーを消耗しますので、休憩もたまには取り入れて、メリハリのある集中力や生産性も意識してみましょう。
継続できないのは疲れるため…そんな経験がある人は多く、適切な休憩は長期的なパフォーマンス力にメリットをもたらします。とくに脳には適度な間隔の休憩がとても大切で、燃え尽き症候群にならないためにも健康的に継続しましょう。
また、無理な継続はミスの原因にもなりますので、忘れないよう計画的に休憩もとることをおすすめします。
ミニマム量をこなす
継続力をつけるには、自分でできる量を計画することもよいでしょう。何らかの活動を継続する際、無理なゴールではモチベーションの低下につながり、次第に達成する目的も見えなくなります。
ダイエットなら、毎日30分の筋トレよりも5分のストレッチのほうが続けやすいですよね。着実にクリアできる内容を毎日続けることが、継続のスタートになります。
目的が見つかったら、最初の1週間はミニマム量で継続し、徐々に量を増やしていきましょう。人は誰でも目標を立てる時、いきなりすごいことをやりたくなりますが、その分挫折もしやすくなることを理解しておきたいですね。
やる時間を同じにする
継続力をつけるには習慣化がとても大切なので、忘れず続けられるよう同じ時間帯にやるべきことをやりましょう。勉強や読書、または職場での作業も同じ。
時間管理と一緒に行うことで、忘れずに続けやすくなりますし、時間があったらやろう…というよりもプレッシャーが少なくなります。これは生活リズムを整えることにも共通し、同じサイクルで続けることが自分にもメリットをもたらします。複数目標がある場合は、尚更同じ時間にスケジュールを組むとよいでしょう。
達成した自分をイメージ
継続力をつける際にモチベーションになるのは、達成した時の自分のイメージです。何となく頭に描くだけでなく、リアルにイメージするとより努力しやすくなりますし、その際に自分にとって大切な人の顔を思い出すとより力が入るでしょう。
応援してくれる家族、恋人、友人など、皆を喜ばせてあげたいという純粋な思いは、継続力の原動力になります。目標を立てる際に、まずはイメージトレーニングをしてみましょう。そしてゴールに辿り着くまでのルートをクリアに頭に描いてみてくださいね。
継続できない人は多い!
継続力がないのは、自分の意志の弱さだけではありません。あらゆる要素が絡み、目標達成の邪魔になることがありますので、それが自分にとって何なのかを明確にすることが、継続力をつけるためにも必要不可欠なのです。
何をやっても続けられないと自分を責めるのは自己否定。そうなると、モチベーションの維持はとても難しくなります。人間は、新しいことを始めるのに抵抗を感じる生き物なので、継続するのは難しくて当たり前。
自分に向いている方法を見つけ、継続がどれほど難しいか事前に理解しておくことも、何かを続けるコツになるでしょう。
継続力をつけるには無理なく一歩ずつ!
継続力をつけるには、最初は少しでもよいのでアクションを起こすことが大切ですね。毎日5分歩くだけでも健康効果がアップするといわれるように、劇的な変化を今求めるよりも、将来の自分のために今できることからスタートしてみてください。
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